石垣島で生まれ育った同級生であるボーカルの比嘉栄昇、ギターの島袋優、ピアノの上地等の3人は、1990年のデビュー以来、着実にキャリアを重ねていた。所属事務所のアミューズや契約レーベルのテイチクエンタテインメントのバックアップのもと、全国区のバンドへと駆け上がったBEGINだったが、2002年の沖縄復帰30周年を前に、ある重圧に直面する。「沖縄を代表する楽曲を作ってほしい」という周囲からの期待だ。
「自分たちが本当の沖縄を知っているのだろうか」。比嘉栄昇は当時、そんな疑問を胸に抱いていたという。幼少期から島を離れて東京で暮らした時期もあり、伝統的な沖縄の歴史や悲劇をすべて背負って歌うことへの戸惑いがあった。そこで彼らが取った行動は、郷里・石垣島の中学生たちに言葉を集めることだった。地元の若い世代に「島への思い」を作文やフレーズとして書いてもらい、そこから生み出された言葉を歌詞の骨格に据えたのだ。