参拝の折には、本殿の荘厳な彫刻に目を凝らしたい。江戸時代中期の建築様式を色濃く残す社殿には、緻密な木彫りが施され、当時の氏子たちの篤い崇敬を今に伝えている。家内安全、縁結び、商売繁盛、そして厄除け。親・子・母の三社を巡ることで完全なご神徳を得られるとされ、近年は三社を一日で巡拝する参拝客の姿も目立つ。
本殿の裏手に回ると、樹齢数百年の古木が静かに佇んでいる。見沼の歴史を見守り続けてきた巨木に手を合わせると、大地から立ち上る力強い息吹を感じることができる。派手な観光地化を拒み、素朴な祈りの場としての佇まいを保ち続けている点こそが、中山神社最大の魅力といえる。