せんとくんとお笑い界の架け橋として、最も建設的かつ持続的な貢献を果たしたのが笑い飯(哲夫・西田幸治)です。地元・奈良県出身である彼らは、せんとくんが「キモい」「仏様への冒涜ではないか」と大バッシングを受けていた2008年当時から、独自のスタンスで擁護を続けました。
特に仏教マニアとして知られ、後に般若心経に関する解説本を上梓するほど造詣が深い哲夫は、情報番組やバラエティ番組で次のように熱弁を振るっていました。
「仏像の歴史を紐解けば、異形の神仏や童子像は数多く存在する。薮内先生のデザインは仏教美術の伝統を極めて忠実に踏襲した正統派の美しさであり、軽々しくキモいと切り捨てるのは勉強不足である」
この理路整然とした解説と、相方・西田の「でもやっぱり角生えてたら最初はビビるやろ」という絶妙な笑いの緩和によって、世間の空気感は「不気味なキャラクター」から「ツッコミどころのある愛すべき存在」へと急速にシフトしていきました。その後、笑い飯は奈良県主催の公式PRイベントでせんとくんと幾度も共演。2010年の平城遷都1300年祭を大成功に導く立役者となったのです。