このダンスナンバーを世界的ヒットへと押し上げたのが、メキシコ出身のギタリスト、カルロス・サンタナ率いるバンド「サンタナ」です。彼らは1970年に発表した伝説的な名盤サンタナ『天の守護神(Abraxas)』アルバムの先行シングルとして本作をカバーしました。
サンタナは、原曲のホーンセクションを大胆に排除し、エレクトリック・ギターとグレッグ・ローリーのハモンドオルガン、そしてマイケル・カラベロのコンガやホセ・チェピート・アリアスのティンバレスを中心とする重厚なパーカッションへと再構築しました。アフロ・キューバン・リズムにブルースとサイケデリック・ロックを融合させたこのサウンドは、のちにラテンロックの名曲として音楽史に燦然と輝くことになります。
当時、ティト・プエンテは自分たちの伝統音楽がロックバンドにカバーされることに対して複雑な思いを抱いていましたが、サンタナ版がビルボードチャートを駆け上がり、莫大な著作権印税が届いたことで態度を一変。「サンタナが私の曲を演奏してくれたおかげで、息子を大学に通わせることができた」とユーモアを交えて感謝を語ったというエピソードは、ファンの間でも語り草となっています。