吹奏楽を語る上で避けて通れないのが、楽器本体の爆発的な高騰だ。世界的な原材料費の上昇と為替の影響を受け、新品のフルートやサックス、金管楽器の価格は数年前の1.5倍近くまで跳ね上がった。個人所有を前提とする空気感は、保護者の大きな経済的負担となっていた。
この惨状に対し、中古楽器のサブスクリプションサービスや、卒部生から譲り受けた楽器をリコンディショニングして地域で循環させる「楽器シェアリングバンク」の取り組みが広がっている。「お金が理由で好きなパートを諦める」という悲劇を回避するためのセーフティネット作りが、全国の自治体やNPOの手で進められている。