SNSや一部の動画配信サイトでは、「令和3年の500円玉が1万円で売れる!」といったセンセーショナルな見出しが散見されます。しかし、情報発信の現場取材を進めると、そこには典型的な情報バイアスが潜んでいることが分かります。
流通キズだらけの一般的な令和3年旧500円玉が単体で1万円を超えることは、現実の相場環境ではあり得ません。1万円以上の高値が付くのは、アメリカの第三者鑑定機関(PCGSやNGCなど)で最高鑑定(MS69〜MS70)を受けた完全無欠のスラブ入り硬貨か、前述した明確なプレスエラー品に限られます。
また、硬貨の汚れを落とそうとして市販の研磨剤や重曹、薬品で磨いてしまう行為は致命的なNGアクションです。コイン収集界において「人為的に磨かれた硬貨」は加工品・傷物とみなされ、本来のプレミア価値が完全に消失します。わずかなくすみや自然な経年変化はそのまま保つのが鉄則です。