しかし、世間の勝手な下馬評をあざ笑うかのように、夫婦の絆はより強固なものへと深化していた。2019年、河村隆一を襲った肺腺がんの公表は音楽界に激震を走らせた。ボーカリストにとって命とも言える肺の手術。声帯や肺活量への影響が危ぶまれる極限の状況において、影で彼を献身的に支え続けたのは他ならぬ妻・公美さんだった。
食事管理から精神的なメンタルケア、さらにはリハビリ期間中のスケジュール管理に至るまで、彼女は完璧なサポートを遂行した。後に河村自身もメディアの取材に対し、家族の存在が復帰への最大の原動力であったことを語っている。テレビ番組で語られた「神と仕える者」という極端な表現の裏には、互いを深く尊敬し合い、命の危機すら共に乗り越える強い信頼関係が存在していたのである。