Q1:ある段階の発達課題を乗り越えられないまま大人になるとどうなりますか?
A1:未克服の課題は後の段階で「生きづらさ」として持ち越される傾向があります。例えば学童期に強い劣等感を抱えたままだと、青年期のアイデンティティ確立や成人期の対人関係で過度な不安を抱えやすくなります。しかし、課題は一生固定されるものではなく、信頼できるパートナーや友人との関係、カウンセリングなどを通じて、大人になってから基本的信頼や自律性を育て直すことが可能です。
Q2:エリクソンの発達課題は、子育てや教育にどう役立ちますか?
A2:子供の「問題行動」に見える現象を、成長に必要な葛藤として肯定的に捉えられるようになります。例えば幼児期のイヤイヤ期を「自律性の獲得」、学童期の友人トラブルを「有能感と協調性の模索」と理解することで、頭ごなしに叱るのではなく、成長を見守る適切な関わり方ができるようになります。
Q3:壮年期の「ジェネラティビティ(生殖性)」は、子供がいない人には当てはまりませんか?
A3:当てはまります。エリクソンの言うジェネラティビティは、生物学的な子育てに限定されません。職場の部下や後輩の育成、研究や芸術などの作品の創造、地域社会活動、ボランティアなど、「次世代や社会のために価値あるものを残し、伝える活動」のすべてがジェネラティビティの発露です。