海賊版のリスクを冒さずとも、本作が描いた珠玉のストーリーラインは正当な手段で楽しむ価値に満ちています。Twitter(現X)での短編投稿から爆発的な人気を獲得し、月刊「ガンガンJOKER」で連載された本作は、中学3年間の小村くんと三重さんの心の機微を丁寧に描き切り、コミックス全12巻をもって完結しました。
物語序盤は「めがねを忘れたことで距離感がバグってしまう三重さん」と「至近距離の三重さんに心拍数が上がりっぱなしの小村くん」という微笑ましい日常コメディが中心でした。しかし、学年が進むにつれて二人の関係は「助ける側と助けられる側」を超え、互いがかけがえのない存在であることを自覚する心理描写へと深化していきます。
終盤では、高校進学という将来の選択を前に、三重さんが自分の本当の気持ちと向き合います。修学旅行やお互いの進路相談を経て、ついに小村くんの長年の片思いが結実。最終回に向けて描かれた告白シーンと、高校生になった二人のその後を描いたエピローグは、ファンの間で「歴代ラブコメ屈指の美しい幕引き」「読後感が圧倒的に爽やか」と絶賛の嵐を巻き起こしました。藤近小梅先生の繊細な筆致による二人の視線の交差は、電子書籍の美麗な高画質ページでこそ真の感動を味わうことができます。