ITシステムやプログラミングの世界で使われる「ルート」は、根源を意味する「Root」に基づいています。
LinuxやUNIX系オペレーティングシステム(OS)におけるルートディレクトリの意味とは、すべてのファイルやフォルダが配置される最上位の階層(記号:`/`)のことです。木構造のように広がるシステム全体の「根っこ」に位置することから名付けられました。
この最上位階層を含むシステム全体に対して、絶対的な操作権限を持つ特殊なユーザーアカウントが「root権限」です。Windowsにおける「管理者権限(Administrator)」に相当しますが、root権限はシステムファイルの全削除やOSの設定変更など、文字通り「何でもできる」最高権限を持っています。
スマートフォン愛好家の間で話題に上る「Androidのルート化(Rooting)」とは、通常はメーカーによって制限されているこのroot権限をユーザーが強制的に取得する行為を指します。しかし、安易な実行には極めて重大な危険が伴います。
【Androidルート化の主なリスク】
・セキュリティの完全な喪失:不正アプリが侵入した際、端末内の全データやパスワードへ無制限にアクセスされる危険に晒されます。
・端末の文鎮化:OSの基幹ファイルを誤って変更・破損した場合、端末が二度と起動しなくなる恐れがあります。
・公式サポートと保証の失効:改造行為と見なされ、メーカーや通信キャリアの無償修理・保証対象外となります。
・金融・決済アプリの利用不可:オンラインバンキングや決済アプリ、一部のゲームアプリはセキュリティチェックにより起動できなくなります。