地上波放送だけでなく、見逃し配信サービスTVerの普及は、テレビ放送業界における映像コンテンツの扱い方を大きく塗り替えた。生放送でアクシデントが発生した場合、アーカイブとして配信される映像にどのような修正が施されるかが注目の的となる。
かつては放送が終わればそのまま消え去っていた一瞬の映像も、現在は見逃し配信によって何度も見返される環境が存在する。そのため、権利関係やコンプライアンスの観点から、配信版では問題のカットがさりげなく別アングルに差し替えられたり、カットされたりする事例が増加している。技術班による迅速な編集作業が、放送終了後の数時間以内に行われているのだ。
視聴者側のリテラシーや放送倫理の厳格化に伴い、局側に課される制作基準は年々厳しさを増している。意図的な露出や過剰な演出は排除され、アクシデントに対しても迅速かつ厳格な対応が求められる時代となった。配信プラットフォームの拡大は、利便性をもたらすと同時に、放送業界全体に新たな緊張感をもたらしている。