修猷館高校の教育理念の根幹にあるのが「不羈独立(ふきどくりつ)」と「質朴剛健」の精神です。校則による過度な束縛を排し、生徒一人ひとりの判断と良識に任せる「自由な校風」が伝統的に守られています。制服(男子は詰襟に白線、女子はセーラー服)の着用規定はあるものの、校内での生活態度や学習方針に関する自由度は極めて高い水準にあります。
その自律精神が最も色濃く現れるのが、秋に開催される伝統の大運動会です。修猷館の大運動会は単なる体育的行事ではありません。春先から生徒組織「総務」「各係」「ブロック幹部」が結成され、競技の企画・運営から応援合戦の振り付け、巨大パネルの制作に至るまで、教員の手を一切借りずに生徒のみでゼロから構築します。
卒業生の手記には「夏休み返上で運動会の準備に没頭し、仲間と夜遅くまで議論を交わした経験こそが、大学受験やその後の人生におけるタフさの原点になった」という記述が散見されます。一方で、9月の運動会終了まで受験勉強のエンジンがかかりにくく、秋以降に猛烈な追い込みを強いられるというスケジュール構造は、修猷館生ならではの試練と言えます。