ロックファンの間でしばしば語られるのが、ザ・ビートルズが1966年に発表した名盤『リボルバー』のラストナンバー『Tomorrow Never Knows』との関連性です。同名異曲である両者ですが、そのアプローチと思想には明確な違いが存在します。
ビートルズの楽曲は、ジョン・レノンがチベット死者の書にインスパイアされて制作したもので、サイケデリックなサウンドと東洋哲学的な「自我の解体」「意識の超越」をテーマにしています。思考を止め、波に身を委ねることで平穏を得るという、ある種の宗教的・瞑想的な世界観です。
対してMr.Childrenの『Tomorrow never knows』は、極めて世俗的で人間臭い「自我の葛藤」を歌っています。現実の苦悩から目を背けることなく、傷つきながらも社会や他者と対峙し続ける人間の泥臭い意志が宿っています。同じタイトルを冠しながらも、ミスチルの楽曲はどこまでもリアルな生の現場に立脚している点が際立っています。