彼の髪型の歴史は、そのまま表現者としての内面的な変遷と重なる。活動初期から中期にかけては、重めのマッシュヘアや右目を完全に遮るアシンメトリーなスタイルが定着していた。視線を隠すことで自身の内面世界へと深く没入するような佇まいは、初期からのファンにとって不可侵の象徴だった。
しかし、作品を重ねるごとに明確な変化が訪れる。パーマを活かしたナチュラルなウェーブヘアや、前髪の間隙から両目をしっかりと覗かせるスタイリングへの移行だ。大型タイアップ作品やライブで見せるこの変化は、彼自身が表現者として「外の世界」とより深く対峙し始めた意志の表れとも受け取れる。スタイリングひとつで自身の物語を語る演出力、それ自体が彼の美学なのだ。