豊洲市場の場外に誕生した商業施設「千客万来」は、2026年も国内外からの観光客でごった返している。週末ともなれば、名物の「インバウンド丼」を求める外国人観光客と、それを目当てにしたツアーバスが列をなす。この観光バブルは区に莫大な税収と活気をもたらした。
だが、光があれば影もある。地元住民からは、周辺道路の渋滞や、ゴミのポイ捨て、さらには物価の上昇に対する不満も漏れ聞こえる。豊洲に住む40代の主婦は「週末に気軽に買い物に行ける場所ではなくなってしまった。街が観光地化しすぎて、生活の場としての落ち着きが失われつつある」と複雑な胸中を語る。観光振興と住民生活の調和という、世界的観光都市が抱える課題が、いまこの湾岸エリアにも突きつけられている。