近年、日本の若い世代の間で「台湾の歴史と絆を学ぶ旅」がトレンドとなっている。台北の定番観光地を巡る旅から一歩踏み出し、新幹線(台湾高鉄)を使って台南へと足を伸ばす旅行者が増えているのだ。目的地は、八田與一記念公園だ。
ここでは、八田が家族と共に暮らした日本家屋が忠実に復元されており、当時の生活の息吹を感じることができる。ダムを見下ろす丘に立つ八田の銅像は、一般的な威圧的な軍人風の像とは異なり、作業着姿で地面に腰掛け、片手で頭を抱えて思索にふける「人間味あふれる姿」をしている。この像を見つめながら、日台の深い歴史的繋がりに静かに思いを馳せる時間が、現代の旅行者の心を捉えて離さない。