近年、住宅の省エネ性能向上に伴い、室内温度が一年を通じて一定に保たれるようになった。これが皮肉にも害虫にとって理想的な温床を作り出している。特に2026年の最新住宅事情では、節水型トイレの普及により便器内の水流が抑えられ、排水トラップ周辺に皮脂汚れや尿石、石鹸かすなどの有機物が残りやすくなっている点が指摘されている。
チョウバエの幼虫は、排水管内部に形成された泥状の「ぬめり(スカム)」を食べて育つ。一頭の成虫が一度に生む卵の数は数百個にも及び、孵化から成虫になるまでわずか数週間という脅威のスピードで繁殖を繰り返すのだ。目に見える成虫を叩くだけでは、水面下で蠢く無数の予備軍を止めることはできない。