日本語の単語において、「る」で終わる言葉は星の数ほどある。猿(さる)、蛙(かえる)、ビール。しかし、いざ「る」から始まる言葉を探そうとすると、脳内はフリーズする。この非対称性こそが、しりとりにおける最大の罠だ。文字だけのしりとりなら「ルビー」や「留守番」と答えれば済むが、絵しりとりでは「留守番」をどう描くのかという問題に直面する。空き家の絵を描いても「家」や「一軒家」と誤解されるのがオチだ。
この表現の限界に挑むスリルこそが、現代人を惹きつける理由でもある。記号化された現代のコミュニケーションにおいて、あえて曖昧な手描きイラストで意思疎通を図るもどかしさが、逆に新鮮な体験として受け入れられているのだ。