『べっぴんさん』完走後の芳根京子のキャリアは、急激な進化を続けています。朝ドラの「清純派ヒロイン」というレッテルに安住することなく、彼女は意識的に自らの殻を破壊し続けてきました。
映画『累 -かさね-』(2018年)では醜怪な容貌と妖艶な美貌が入れ替わる難役を土屋太鳳と怪演し、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。さらに『散り椿』での時代劇の立ち居振る舞い、連続ドラマ『波よ聞いてくれ』で見せた金髪&マシンガントークの破天荒なラジオパーソナリティ役など、従来のパブリックイメージを軽々と覆して見せました。
2026年現在の彼女は、コメディエンヌとしての軽快な瞬発力と、社会派作品を支える重厚な表現力を併せ持つ、日本の映像界になくてはならない主演女優として君臨しています。「朝ドラ出身女優の呪縛」を自らの確かな演技力で乗り越え、息の長い表現者としての地歩を固めました。
なお、彼女の原点である『べっぴんさん』を今から楽しみたい場合、NHK BSやBSプレミアム4Kでの定期的な朝ドラアンコール枠での再放送をはじめ、NHKオンデマンドやU-NEXTのNHK特約配信を利用することで、全話を高画質で視聴することが可能です。大人になった今観直すことで、10代の芳根京子が注ぎ込んだ芝居の純度と説得力に、改めて息を呑むことになります。