後十字靭帯の単独損傷は、受傷直後であっても「歩けてしまう」ケースが少なくありません。激痛や著しい腫れが出にくいこともあり、捻挫と自己判断して放置される事例が後を絶ちません。以下の症状チェックリストで当てはまる項目がないか確認してください。
【後十字靭帯損傷のセルフ症状チェック】
- 膝のお皿の下を強く打ち付けた後から違和感が続いている(ダッシュボード損傷・転倒時の強打など)
- 平地は問題なく歩けるが、階段の降りや坂道で膝に強い痛みや抜け感がある
- 仰向けに寝て両膝を90度立てたとき、患側のすね(脛骨)がお皿より後ろに落ち込んでいる(サギング徴候)
- 正座をしようとすると膝の裏側に強い圧迫感やツッパリ感・痛みが出る
- 踏み込んだ瞬間やダッシュのストップ時に「膝が後ろにガクッと抜ける」感覚がある
これらを放置すると、脛骨が後ろに落ち込んだ状態で歩行を続けることになります。その結果、膝蓋大腿関節(お皿と大腿骨の間)や内側区画の軟骨に異常な摩擦ストレスが集中し、20代〜30代の若年層であっても数年後に「変形性膝関節症」へ進行するリスクが生じます。初期の段階でMRI検査を受け、靭帯の連続性と半月板の合併損傷を精査することが不可欠です。