外見上のスマートさが確立された一方で、在校生から繰り返し指摘されるのが着こなしに関する校則の徹底ぶりです。SNSや知恵袋、受験情報サイトに投稿された数十件のリアルな口コミを分析すると、生徒たちが直面している「規律の現実」が鮮明に浮かび上がってきます。
「スカート丈を少しでも折ると、昇降口の風紀チェックや登校指導ですぐに見つかって注意される」「第一ボタンを開けてネクタイを緩める行為は基本的に厳禁」「指定以外のカーディガンやダウンコートの着用は認められない」といった証言が多数を占めます。いわゆる「なんちゃって制服」のようなルーズなアレンジや、原宿・渋谷カルチャーに見られるミニスカート化は完全に遮断されているといってよいでしょう。
しかし興味深いことに、こうした厳格さに対する生徒たちの評価は一様ではありません。インタビューやアンケートの自由記述欄を読み解くと、次のような冷徹な自己認識が浮き彫りになります。
「中学生のときは丈を短くしたかったけれど、みんなが同じ規則を守っているから校内で浮く人がいない。変に着崩そうと競い合うストレスがない生活は、慣れると案外楽です」(高校2年生・女子)
「周囲の公立校の生徒と街ですれ違ったとき、自分たちの制服のほうが明らかに仕立てがしっかりしていて品があると感じる。外部の人から見られる生徒像としては誇れる」(高校3年生・男子)
厳しい着崩し禁止は自由を縛る制約でありながら、同時に「集団全体の品位と安全を守る装置」として機能している側面が読み取れます。