白石茉莉奈の生き方は、ある種の社会的問いを投げかけている。母親であることと、セクシー女優であること。この二つは、少なくとも日本社会の一般的な目線では相容れないとみなされがちだ。ところが白石はその「矛盾」を隠さず、むしろ強みに変えた。
ルポルタージュ『AV女優の家族』(寺井広樹著・光文社)には白石茉莉奈も登場しており、AV出演の経緯や、身内に職業を打ち明けた時の心境、家族の反応、そして現状と未来への想いが収められている。この本の存在自体が、彼女の物語が単なる芸能ゴシップではなく、現代社会における家族のあり方を問う切実なリアルであることを示している。
子供を持ちながら働く女性への社会的なプレッシャーは、職業を問わず存在する。白石茉莉奈はその最も過激なケースの一つとして、自分の選択に向き合ってきた。息子が15歳になった今も「仲良く生活しています」と穏やかに語れるのは、長年かけて積み上げてきた家族との信頼関係があるからこそだろう。