32歳。まだ何者にでもなれる年齢だ。夢を捨てることも、新たな夢を見つけることも、どちらも選べる年齢でもある。2016年に事務所を退所してから、福田さんが何を考え、どう生きていたかは詳しく伝わっていない。しかしギターを弾き、仲間たちと笑い合い、作品に向き合ってきた日々は確かにあった。
彼の訃報が多くの人を動かしたのは、単に「ごくせんに出ていた俳優」だからではない。ひとりの人間が32年間生きた軌跡が、友人たちの言葉を通じて鮮やかに浮かび上がったからだ。そしてその言葉は、「こんな俳優がいたということを知ってもらいたい」という、純粋な愛情から生まれていた。