近年の世界サッカーは、ハイプレスとコンパクトな陣形が主流となっている。ピッチ上の空間と時間は急速に奪われ、プレッシャーの強度は増す一方だ。こうした現代サッカーの環境において、土屋健二が30年以上前から訴え続けてきた「足元の技術」の価値は、むしろ高まっている。
狭いエリア(マイクロスペース)でボールを受けて隙を作らずに前を向く技術、相手の足が届かない位置にボールを置く技術、そして意図的に相手の逆をつくステップワーク。これらはすべて、土屋が「スーパージンガ」や各種リフティングトレーニングを通じて提示してきた要素そのものである。
海外で活躍する多くの日本人選手たちが「狭い場所での局面的打開力」を武器としている背景には、幼少期に土屋健二らの影響を受けてボールマスタリートレーニングに打ち込んだ歴史が確実に存在している。