昭和のミニバス少年少女が手にしていた用具は、現代とは比較にならないほどシンプル、かつハードなものだった。
球体としての完成度が高くなかった当時のゴム製5号ボールは、冬場になるとカチカチに固くなった。パスを受けるだけで指が突き指を起こし、突き指をしたままテープを巻いてプレーを続けることが美徳とされた。皮革製ボールは高価な貴重品であり、公式戦の舞台でしか触ることができなかった。
シューズも同様だ。現代のようなエアクッションや高機能インソールなどは存在しない。薄いキャンバス地や硬い人工皮革のシューズで、クッション性の低い体育館の木床を跳びはねた。その結果、多くの子供たちがオスグッド(膝の成長痛)やシンスプリントに悩まされた。