異国情緒あふれる「旅人の木(タビビトノキ)」という印象的な呼び名は、原産地であるアフリカ東部・マダガスカル島の過酷な自然環境と、かつてそこを行き交った旅人たちのサバイバルに深く結びついています。語源には諸説存在しますが、代表的な理由は次の2点に集約されます。
第1の説は、「旅人の命を救う給水所」としての役割です。旅人の木の巨大な葉柄(葉の根元部分)は雨水を効率よく溜め込む凹構造になっており、ナイフなどで茎の基部に穴を開けると、乾いた大地で飢えに苦しむ旅人に貴重な飲料水を提供したと伝えられています。1本の木から数リットルもの澄んだ水が得られたという記録もあり、命をつなぐオアシスとして崇められてきました。
第2の説は、「天然のコンパス(方位磁針)」としての機能です。この植物は効率的に日光を浴びるため、葉を平面的に東西方向へ向けて扇状に展開する性質があります。見渡す限りの荒野や未開の地を進む旅人たちが、葉の広がる方角を見ることでおおよその東西南北を把握できたことから、道標としての敬意を込めて「旅人の木(英語名:Traveler's Palm / Traveler's Tree)」と命名されました。
なお、花言葉には「何ものも恐れぬ精神」「緑の空間」「熱帯の風」といった前向きで力強いメッセージが冠されており、新たな挑戦を始める人へのギフトや新築・開業祝いとしても抜群のステータスを誇ります。