不動産開発の風向きは明らかに変わった。ニセコ地区における地価の高騰と開発の飽和感に伴い、大手デベロッパーや外資系ファンドの視線は小樽市街地や余市町へと注がれている。かつて金融街として栄えた小樽の歴史的建造物を現代的なデザインホテルへと改装するプロジェクトが相次ぎ、街の景観を一変させつつある。
「単に部屋を売るのではなく、歴史という文化資本を売る」。現地で古民家ホテルを手がける経営者はそう語る。小樽の歴史的な石造倉庫や明治期の木造建築は、複製不可能な貴重なリソースだ。過度な近代化を避けつつ、世界水準の快適性をプラスする絶妙なリノベーションが、海外投資家からも高い評価を受けている。