岬の観光エリアから目と鼻の先で、国内最大級の沿岸防災工事が繰り広げられている。中部電力が全社を挙げて推進する浜岡原子力発電所安全対策プロジェクトだ。
海抜22メートル、総延長約1.6キロメートルにおよぶ強固な防波壁。敷地内を歩くと、巨大なコンクリート構造物が聳え立ち、津波対策や溢水対策の徹底的な強化が目に付く。安全審査に向けた技術的な取り組みは、極めて高い精度で続けられていた。
東日本大震災以降、日本のエネルギー産業は激変の渦中にある。安全性の極限までの追求と、電力供給の安定化という二重の命題。その最前線に位置する施設だからこそ、現場に漂う緊張感は異例の高さだ。