日本のバラエティ界において、「芸人が体を鍛える」という行為はかつてタブー視されていた。「面白くなくなる」「いじりにくくなる」という偏見が根強かったからだ。その古い常識を力技で破壊したのが、他ならぬ松本人志である。
彼が圧倒的なカリスマ性と筋肉を両立させたことで、後輩芸人たちもこぞってジムに通い始めた。今やマッチョ芸人は一大ジャンルとして確立されている。松本が示したのは、強靭な肉体があってもなお、知性とユーモアで笑いを生み出せるという新たな芸人像だった。彼の肉体は、お笑い界のパラダイムシフトそのものを象徴している。