線画が完成した後の着彩プロセスによって、イラストのクオリティは劇的に向上します。ここでは、リッチな質感を演出する髪の毛束感とハイライト塗り方のメイキング工程を公開します。
【ステップ1:ベース塗り〜大まかな陰影配置】
下地の色をベタ塗りした後、光源の位置(例:右上斜め前方)を確定させます。まずは太いブラシを使い、頭部全体の球体を意識した「1影」をざっくりと乗せます。この段階では個々の毛束ではなく、頭全体の明暗バランスを整えることに集中します。
【ステップ2:毛束の隙間と奥まりの描き込み(2影・落ち影)】
次に、重なり合った毛束の下や、前髪が額に落とす影を濃い「2影」でシャープに刻みます。ここで前髪の隙間から肌色をわずかに透かす(エアブラシ等で不透明度を下げた肌色を毛先に置く)ことで、一気にプロ特有の透明感が生まれます。
【ステップ3:立体ハイライトと環境光の追加】
ハイライトは単純な輪っか状(天使の輪)に引くのではなく、毛束の山(凸部分)にだけ点在させるように置くのが自然に見せるコツです。仕上げに、毛先に背景の色や周囲の光を反映させた「環境光(リムライト)」を薄く入れることで、画面全体の空気感と馴染む質感と陰影のメイキング詳細が完成します。