1993年、日本中が沸いたご成婚パレード。あの時、雅子さまが召された純白のローブ・デコルテを手がけたのが森英恵だった。それから30余年の時を経て、愛子さまがその美学を自らのスタイルとして再解釈されたことの意味は大きい。クローゼットに眠っていたアーカイブに光を当て、現代の息吹を吹き込む。それは、母娘の絆を示すと同時に、日本のオートクチュール黄金期への最大のリスペクトでもある。
ディテールを見てみよう。今回着用されたドレスの襟元には、森英恵の代名詞である「蝶」のモチーフが繊細な刺繍で施されていた。羽ばたく蝶は、自立した女性の象徴。愛子さまの凛とした佇まいに、これほど相応しいデザインはない。