華やかな優勝争いの陰で、ツアーのもうひとつのドラマであるシード権争いは熾烈を極める。翌シーズンの出場権を保証されるメルセデス・ランキング50位のボーダーライン上では、毎週のように選手の明暗が分かれる過酷な現実が横たわっている。
「予選カットライン」という見えない重圧に押しつぶされそうになりながら、選手たちは日没間際までドライビングレンジやパッティンググリーンで球を打ち続ける。1打差で予選落ちを喫した瞬間の静まり返ったクラブハウスの空気は、プロスポーツの厳しさを残酷なまでに物語る。
ベテランが意地を見せて踏みとどまるのか、それともステップ・アップ・ツアーから這い上がってきた若手がその枠を奪い取るのか。キャディとの綿密な戦略の練り直し、スイング改造の決断など、土壇場で繰り広げられる人間味あふれる駆け引きから目が離せない。