満員の観客が詰めかけた神聖なマウンドで、宿命のライバル同士が激突した。読売ジャイアンツと阪神タイガースによる「伝統の一戦」は、まさに息をのむ死闘となった。
序盤は両チームの先発投手が抜群の立ち上がりを見せ、スコアボードにゼロが並ぶ締まった展開。ゲームが動いたのは六回裏だった。ジャイアンツのクリーンアップが相手の決め球を捉えてチャンスを広げると、泥臭い内野ゴロの間に待望の先制点を奪い取る。しかし、タイガースも黙ってはいない。八回表、代打策が見事に的中し、ライト線への一撃で土壇場での同点劇を演じた。
決着がついたのは九回裏だ。二死ランナーなしの場面から打席に入った主将が、初球のストレートをフルスイング。描かれた美しいアーチがスタンドに吸い込まれた瞬間、スタジアム全体が歓喜の渦に包まれた。勝利への執念が結実した劇的な幕切れ。一歩も譲らない両雄の意地が激突した試合は、今季のベストゲームと呼ぶにふさわしい内容だった。