デリエリを語る上で欠かせないのが、常に寄り添い続けたモンスピートとの切ない絆です。二人は単なる戦友を超え、魂の深部で結ばれていました。
モンスピートが授かっていた戒禁は「沈黙」。心に秘めた本音や感情を口にすれば自らに呪いが降りかかるため、彼は決して自らの本心を言葉にしませんでした。彼が秘め続けた想いこそが「デリエリへの愛」であり、彼女の感情を誰よりも汲み取りながら、一歩引いた位置で見守り続けることこそが彼の愛の形だったのです。
人間たちの村で穏やかに暮らしていた時期、二人は戦いを捨てて共に生きる未来を選びかけていました。互いの想いを言葉にせずとも通じ合っていた二人の空気感は、血生臭い聖戦の物語においてひときわ美しく、切ない純愛として読者の涙を誘いました。