タトゥーをめぐる視線が存在する一方で、彼女の本質的な評価を決定づけているのは、圧倒的な演技力であることに異論はない。映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で見せた魂を削るような熱演は絶賛を浴び、日本アカデミー賞協会主催の同賞をはじめとする数々の映画賞で主演女優賞を総なめにした。
また、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で見せた牧の方(りく)役の怪演も記憶に新しい。野心と気品を同居させた圧巻の立ち振る舞いは、視聴者の心を掴んで離さなかった。映画・ドラマの双方で唯一無二の存在感を放ち続けるその裏には、自らの身体と心を極限までコントロールし尽くすプロフェッショナリズムが存在する。