古畑の魅力を語る上で欠かせないのが、部下である今泉慎太郎役・西村まさひことのユーモラスなやり取りだ。冷酷とも思える古畑の鋭い推理の合間に挿入される二人の軽妙な掛け合いは、作品に独特の緩急と愛嬌を与えた。西村の類まれなコメディセンスが、シリアスになりがちな犯人との心理戦を上質な喜劇へと転換させていたのだ。
また、超豪華な犯人ゲスト陣との対決も伝説として語り継がれている。中でも屈指の名作として名高いのが『古畑任三郎 VS SMAP』だ。国民的アイドルグループが本人役で出演し、極上のサスペンスを繰り広げたこの回は、当時のテレビ界の熱量とスケール感を象徴している。後日談や撮影現場での緊張感あふれる未公開エピソードは、今なお語り草となっている。