一方で、日常の会話劇と巧みな伏線回収で視聴者の心を掴んで離さなかったのが『ブラッシュアップライフ』である。バカリズムが手がけたオリジナルの脚本を、主演の安藤サクラが見事に体現。主人公が地元の友達とファミレスで繰り広げる何気ない雑談が、物語の後半でとてつもない意味を持ち始める構成美には脱帽するしかない。
ジャンルとしてはタイムリープ・ヒューマンドラマの形態を取りながらも、SF特有の難解さや大げさな世界救済といった要素はあえて排除されている。平凡な日常を繰り返し生き直す中で描かれる、友情の尊さや日常の愛おしさ。その軽妙かつ温かい手触りは、海外の賞レースでも絶賛される快挙を成し遂げた。