なぜ女性の体でこれほどまでに顕著な発毛が起きるのか。その生物学的なメカニズムの鍵を握るのが、テストステロン(男性ホルモン)の異常分泌だ。
通常、女性の体内でも少量のテストステロン(男性ホルモン)が分泌されているが、副腎や卵巣の機能異常、あるいは腫瘍などに起因する内分泌疾患によってその分泌量が急激に跳ね上がることがある。世界保健機関(WHO)のガイドラインでも、急激な体毛の増加や声の低音化、月経不順が同時に見られる場合は、速やかな内分泌系の精密検査が推奨されている。単なる美観の問題ではなく、内臓や代謝機能に関わるシグナルとして捉える視点が不可欠なのだ。