本作の魅力は歌詞の深さだけに留まりません。アコースティックギターのアルペジオを中心としたコード進行と、野田洋次郎特有のボーカルフロウが有機的に結びついています。
キーは主にDメジャー(カポタスト使用により親しみやすいオープンコードの響きを多用)で進行し、DM7 → F#m7 → G → Aといった王道の美しいコードワークを基調としながらも、随所にテンションノートを配置。これにより、切なさと温もりが同居する独特の浮遊感を生み出しています。
また、歌詞カードにおける「ふりがな(ルビ)」の工夫も見逃せません。漢字表記に対してあえて異なる読みを当てたり、英語の発音を日本語のリズムに滑り込ませたりする手法は、当時から現在に至るまでRADWIMPSの代名詞となっています。視覚的な歌詞の面白さと、耳から入る心地よいリズムのギャップが、聴き手を飽きさせない中毒性を生み出しています。