なぜ、これほどまでにシンプルな図形でキャラクターが成り立つのでしょうか。その答えは、伝説の特撮監督である円谷英二率いる円谷プロダクションと、天才彫刻家でありデザイナーの成田亨が作り上げた初期デザインの哲学にあります。
成田亨は、無駄を削ぎ落としたアルカイックスマイルを思わせるマスクと、銀色と赤の極限までシンプルな配色を考案しました。削ぎ落とされたデザインだからこそ、線の本数が少なくても一目でウルトラマンだと識別できる強烈なアイコン性を備えているのです。イラスト制作において余計な線を減らし、キャラクターの核となるシルエットを捉える視点は、まさに彼らが遺したデザイン美学の賜物と言えます。