この変化に自治体も素早く反応した。京都府は今年、伝統的な細小路とその周辺の町家空間を「指定景観・文化資産」に指定し、全面立ち退きを伴う大規模開発を事実上制限する新方針を発表した。行政が「街の資産」としてその価値を明確に認めた形だ。
東京でも、台東区や墨田区が相次いで小規模店舗の現地改修を支援する融資制度を拡充。かつては建築基準法第43条(再建築不可物件の規定)の壁に阻まれ、空き家化が進んでいた物件に対し、構造補強と防火性能向上を条件とした柔軟な運用スキームが2026年に本格稼働した。これにより、歴史の文脈を断ち切ることなく店舗をアップデートできる道が開けた。