日本の法律において、両者は明確に線引きされている。厚生労働省が所管する「乳等省令」(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)によると、ナチュラルチーズとは生乳や牛乳などを乳酸菌や酵素によって凝固させ、ホエイ(乳清)を除去した未熟成または熟成させたものと定義される。原料本来の風味や乳種(牛、羊、山羊など)の個性がそのまま宿るのが特徴だ。
一方、プロセスチーズは1種類または複数種類のナチュラルチーズを粉砕し、加熱溶融して乳化させたものを指す。農林水産省の規格基準や国際的な食品基準を定めるコーデックス委員会(Codex Alimentarius Commission)のガイドラインでも、プロセスチーズは「加熱溶融による均一化」が必須要件とされている。つまり、ナチュラルチーズが「生きている農産加工品」であるのに対し、プロセスチーズは「高度にコントロールされた工業製品」という性格を持つ。