金華山ロープウェーが運ぶのは、現代の観光客だけではない。この地はまさに戦国史の転換点となった舞台そのものだ。「美濃のマムシ」と恐れられた斎藤道三が築いた稲葉山城を、織田信長が奪取して「岐阜城」と改称。この山頂から天下統一の号令を発した。
司馬遼太郎の名著『国盗り物語』の舞台として知られるほか、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の放送以降は、明智光秀や道三、信長の足跡を辿る歴史観光の聖地として再び熱い注目を浴びている。現地を訪れる前にNHKオンデマンドなどで関連作品を予習しておくと、ゴンドラから見下ろす濃尾平野の景色が、かつて武将たちが眺めた地政学的な要衝としてのリアルな地形として迫ってくるはずだ。