原作の狂気をさらに加速させたのが、スタジオディーン制作によるテレビアニメ版だ。監督を務めた大地丙太郎は、1話約5分という極小のフォーマットに恐ろしい密度のギャグを詰め込んだ。セリフの間を極限まで削ぎ落とし、前のセリフに次のセリフが被さるような超高速テンポは、視聴者の呼吸すら奪う。
そして何より、声優・うえだゆうじの名演を抜きに閻魔大王は語れない。威厳を取り繕った野太いトーンから、嘘がバレた瞬間の引きつった裏返り声への移行は見事というほかない。アドリブと計算がギリギリの境界でせめぎ合うその演技は、短編アニメの歴史におけるひとつの到達点となった。大地監督のスピード狂的なカッティングと、うえだゆうじの鬼気迫る怪演。この二重奏がキャラクターに永遠の生命を吹き込んだのだ。