BYDのネーミング戦略には明確なストーリーが存在する。イルカ(ドルフィン)、アザラシ(シール)、ウミガメ(シーガル)といった「海洋(オーシャン)シリーズ」の流儀を踏襲しつつ、日本市場限定の軽規格モデルに授けられた名称が「ラッコ」だ。水面を優雅にプカプカと浮かび、愛らしい見た目でありながら高い生存能力を持つラッコの姿は、小回りの効く街乗りEVのイメージに完璧に重なる。
単なる奇をてらったネーミングではない。デザイン面でも愛らしさと未来感を高次元で両立させている。丸みを帯びたフロントマスクと流線型のシルエットは、若年層からシニア層まで幅広いターゲットを意図したものだ。車内空間の効率化に関しても、エンジンルームを極限まで縮小できるEVならではの強みを活かし、従来の軽自動車枠をフルに活用した広大な室内スペースを実現した。