ソフト巾木施工における最大のハイライトが、部屋の角部分である「出隅(凸角)」と「入隅(凹角)」の処理です。ここを美しく納められるかどうかが、プロとアマチュアを分ける境界線となります。
ソフト巾木の出隅の貼り方では、巾木を折り曲げる部分の「裏面処理」が決定打となります。直角に曲げようとすると表面が引っ張られて白化(白く変色)したり、接着が跳ね返ったりします。そこで、ソフト巾木のカッター切り方のコツとして、折り曲げる中心線の裏側に、厚みの3分の1〜半分程度の深さで垂直に1本スリット(筋)を入れます。さらに厚手巾木の場合は、中心から左右にわずかにV字状の溝を彫ることで、角がシャープに折れ曲がり、浮きのない完璧な出隅が完成します。
一方、ソフト巾木の入隅の切り方は、「突き付け」が基本です。一方の壁の巾木を入隅の角にぴったり突き当てて施工し、直交するもう一方の巾木の端部を垂直にカットして隙間なく突き合わせます。入隅の角にわずかな下地の歪みがある場合は、端材を使って角度の型取りをしてから本番の巾木をカットすると失敗しません。
もしカッター加工に自信がない場合や、より頑丈に仕上げたい箇所には、メーカーが提供しているソフト巾木用コーナー役物の使い方を検討するのが得策です。出隅専用にあらかじめ成型された樹脂パーツをコーナーに被せて接着するだけで、切断の狂いなく均一な角部を構築できます。