日本独自のガラパゴス規格とも称される軽自動車。その排気量上限が「660cc」に固定されている背景には、戦後日本の産業政策と安全基準の劇的な変遷が存在します。
1949年に誕生した軽自動車規格の排気量は、当初わずか150cc(4ストローク)でした。その後、1955年に360ccへと拡大され、スバル360などの名車が日本のモータリゼーションを牽引します。しかし、高速道路網の発達と物流の高速化に伴い、360cc規格では「高速道路での合流が危険」「エアコンをつけると坂道を登れない」という性能的限界が露呈しました。そこで1976年に550cc規格へと拡大されます。
現在の「660cc規格」が成立したのは1990年1月のことです。当時、軽自動車にはさらなる衝突安全性の確保と排ガス規制への適合が厳しく求められていました。車体を大型化して衝突衝撃を吸収するクラッシャブルゾーンを設けると、車両重量が数十kg単位で増加します。重くなった車体を従来の550ccエンジンで動かすと動力性能が著しく悪化するため、通商産業省(現・経済産業省)と自動車各社が協議を重ねた結果、プラス110ccの拡大となる「上限660cc」という絶妙な着地点が導き出されたのです。
これに対し、普通自動車(登録車)の排気量はどう選ぶべきでしょうか。実務現場で長年ユーザーの相談に乗ってきたベテランカーライフアドバイザーは、次のような明確な基準を提示しています。
- 1,000cc〜1,200ccクラス(コンパクトカー):単身〜2人乗車がメインで、都市部の通勤や買い物、週末の近場ドライブが8割以上を占めるユーザー。税金と取り回しの良さを最優先する選択。
- 1,500cc〜2,000ccクラス(ミドルSUV・ミニバン):3人以上のファミリー層、または月1回以上は高速道路を使って長距離ドライブに出かけるユーザー。人や荷物を満載してもパワー不足に陥らない黄金比率。
- 2,500cc超クラス(大型SUV・プレミアムセダン):長距離走行時の圧倒的な静粛性、同乗者への快適性、キャンピングトレーラーの牽引や悪路走破性を求めるユーザー。維持費のコストよりも走行フィールとステータスを重視する選択。