財閥の歴史を語る上で外せないのが、創業家一族の血脈です。日本の財閥の家系図を紐解くと、岩崎家(三菱)、三井十一家(三井)、住友家(住友)、安田家(安田)は、単なるビジネスの成功者にとどまらず、政界の有力者や皇室、旧華族との婚姻(閨閥=けいばつ)を通じて日本の上流階層のネットワークを構築しました。
例えば、三菱の岩崎家は元内閣総理大臣の加藤高明や幣原喜重郎と親族関係を結び、政界とのパイプを強固にしました。また、三井家や住友家も同様に旧貴族や政界重鎮との結びつきを深めました。
現代においては、企業の所有と経営が完全に分離されたため、創業家が直接グループ企業の経営トップに就くケースは極めて稀です。しかし、三菱財団や三井文庫、住友生命社会福祉事業団、安田学園などの文化・公益事業を通じて、創業家の理念と名は今も大切に継承されています。