投薬を続けているのに外耳炎が治らない理由の筆頭に挙げられるのが、炎症を引き起こしている根本的な原因微生物と、使用している薬剤のミスマッチです。一般的な外耳炎の多くは黄色ブドウ球菌や緑膿菌といった細菌の繁殖によるものですが、抗生剤入りの軟膏や外耳炎の点耳薬が効かない場合、病原体が細菌ではなく「真菌(カビ)」へとすり替わっている可能性を疑わなければなりません。
医療関係者の臨床報告によると、抗菌薬を漫然と使い続けることで耳の中の常在細菌叢が死滅し、本来であれば抑え込まれていたアスペルギルスやカンジダといったカビが爆発的に増殖する「菌交代現象」が頻発しています。これが外耳道真菌症の原因と真相であり、細菌用の抗生剤をいくら追加投与しても効果がないどころか、かえってカビの温床を広げる皮肉な結果を招きます。
さらに、処方された外耳炎に対する抗生剤の効果が薄れる背景には、自己判断による治療の中断や乱用で生じる耐性菌の問題も横たわっています。菌を根絶する前に薬をやめたり、逆に何週間も漫然と点耳を続けたりすることで、外耳道の皮膚組織は疲弊し、薬剤抵抗性を持つ病原体が居座る悪循環に陥るのです。