旧字体をベースにする伝統的な姓名判断において、初学者が最も混乱しやすいのが部首の原形による画数計算です。漢字の形そのものは現代の表記であっても、部首が持つ本来の意味に合わせて画数を復元して数えるルールが存在します。
代表的な例が「草冠(くさかんむり)」です。私たちがノートに書くときは3画(あるいは4画)で書きますが、伝統的な流派では「草冠は6画」として計算されます。これは草冠の本来の漢字が「艸(くさ)」であり、6画で構成されていることに由来します。同様に、水を表す「さんずい(氵)」は本来の「水」に戻して4画、手を表す「手偏(扌)」は「手」に戻して4画、道や歩行を表す「しんにょう(辶)」は「辵」に戻して7画として扱われます。
主な部首と旧字体への換算ルールを把握しておくと、計算のからくりが明快になります。
- 草冠(艹):現代の筆画は3画 → 本来の部首「艸」に換算して6画(例:花、菜、萌など)
- さんずい(氵):現代の筆画は3画 → 本来の部首「水」に換算して4画(例:海、清、渚など)
- 手偏(扌):現代の筆画は3画 → 本来の部首「手」に換算して4画(例:拓、拓、持など)
- りっしんべん(忄):現代の筆画は3画 → 本来の部首「心」に換算して4画(例:快、慎など)
- しんにょう(辶):現代の筆画は3〜4画 → 本来の部首「辵」に換算して7画(例:蓮、遥、進など)
- こざとへん(阝・左側):現代の筆画は2〜3画 → 本来の部首「阜」に換算して8画(例:陽、陸など)
- おおざと(阝・右側):現代の筆画は2〜3画 → 本来の部首「邑」に換算して7画(例:都、邦など)
このように、見た目の筆順やペンを置く回数ではなく、文字の「霊意」や「本義」を重んじるのが旧字体派の大きな特徴です。